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温泉が美肌づくりをお手伝い!! [Beauty]

エステティック協会から毎月発刊されている会報誌からご紹介。
「温泉スキンケア」と題して東邦大学医学部医学科助教授の漆畑修先生のお話。

前置きは後回しにして、気になる美肌効果からご紹介。

美人の条件
   姿勢が良くて動作が軽やか、表情が豊かで明るく心身ともに健康...
   これはストレスがなくリラックスした状態があってこそ。
   これらに必要なことは疲労回復とリラクゼーション...そうです温泉の得意分野。
   特に美人の湯といわれているところは心癒される山間の温泉が多く、
   心身ともにリラックスさせてくれますよね。
   さらに、肌を美しく保つのに必要なのはスキンケア。
   温泉にはスキンケアの基本である洗浄作用・保湿作用・賦活作用があるって。

美人の湯の共通点は...
   ○ph7.5~8.5の弱アルカリで、ナトリウムイオン・カルシウムイオンを含んでいる。
   ○硬度の低い軟水。
   ○温度の低めの温泉(高温のお湯は皮脂を流しすぎてカサカサの乾燥肌になる
     可能性があるのと、神経系・循環器系が刺激されるので心身ともに興奮状態となり
     リラックス効果を得にくいと言うことです)。
   *美人の湯の共通項目ではありませんが、極端に酸性度の強い温泉は長期的には
     肌にも効果的で、ケミカルピーリングに似た効果が得られるとのこと。

美肌効果ごとの泉質
 ◇重曹泉(カルシウム・ナトリウム-炭酸水素塩泉)
   ○成分中の炭酸水素ナトリウムが角質を柔らかくしてくれて皮膚表面の汚れた皮脂を
     乳化、汚れをとってくれるので肌がすべすべになります。
     また、炭酸水素ナトリウムなどの塩類成分は皮膚の蛋白と結合して
     皮膜を作ってくれる。だから入浴後の皮膚の乾燥、カサつきを改善して
    滑らかさが持続して保湿効果大。 カルシウムイオンは肌の汚れを落として
     滑らかにしてくれるだけでなく、かゆみを抑える作用もあるって、
     美肌だけでなく乾燥肌やアトピー性皮膚炎にもおすすめ。
   *重曹泉の温泉
     鳴子温泉(宮城県)・菅野温泉(北海道鹿追町)・ゆたか温泉(鹿児島県)

 ◇アルカリ性単純温泉
   ○アルカリは蛋白質を膨潤させる作用があって、アルカリ性の温泉では角質が膨潤、
    重曹成分などの保湿作用のある物質をしっかり抱え込んでくれるので
    お肌がすべすべに。
    でも、重曹成分などの保湿作用のある成分の含有量が少ない温泉は
    アルカリ性であってもお肌はすべすべならないって。また、アルカリ性の強い温泉に
    長時間入いると角質が溶けて大切な保湿成分も失ってしまい、
    皮膚がカサカサになってしまうこともあるので注意が必要だって。
    (アルカリ性であっても、循環方式の温泉では循環を繰り返すうちに
    空気中の炭酸ガスと結合してphが下がり、最終的に中性となってしまうらしい。
    そうなると普通の地下水のお湯と変わらなくなるのでお肌のすべすべ効果は期待薄。)
   *アルカリ性の温泉
     白馬八方温泉(長野県)・湯田温泉(岩手県)・黒川温泉(熊本県)etc...。

◇石膏泉(カルシウム-硫酸塩泉)
   ○陰イオンの主成分が硫酸のものを硫酸塩泉と呼び、その中で陽イオンの主成分が
     カルシウムのものが石膏泉...。
     カルシウムは鎮静効果が高く、切り傷など皮膚の回復に効果があります。
     また、カルシウムイオンは重曹泉で書いたように、肌の汚れを落としてくれて
     滑らかにしてくれるばかりかかゆみを抑える作用もあります。硫酸塩イオンは
    収斂作用があって肌を引き締め、整えてくれる効果があり。
   *石膏泉の温泉
      法師温泉(群馬県)・作並温泉(宮城県)・浅虫温泉(青森県)etc...

◇硫黄泉(硫黄型・硫化水素型)
   ○硫黄泉にはアルカリ性の温泉と酸性の温泉があります。
     硫黄は古くなった角質を柔らかくして皮脂を溶かし、洗浄殺菌効果があるので
     ニキビや油性肌の人に効果的。表皮のターンオーバーを促進するので
     お肌が若返り、角質の汚れやメラニンを軽減することから美肌・美白効果あり。
     硫化水素は炭酸ガスと同じく皮膚表面を刺激して毛細血管を拡張するので
     ターンオーバーが促進されてお肌を整ええくれます。でも、硫化水素を含む
     酸性度の高い硫黄泉では、ケミカルピーリング効果で長期的には
     美肌・美白効果が期待されますが、一過性には角質が解けて
お肌を荒らしてしまうので長湯には注意!!
必ず上がり湯には水道のお湯を使うことを忘れずに。
     オイリー肌や黒ずみ・くすみ肌におすすめ。
   *硫黄泉の温泉
      川湯温泉(北海道弟子屈町)・登別温泉(北海道登別市)・雲仙温泉(長崎県)etc...

◇明礬泉(含アルミニウム泉)
   ○主成分のアルミニウム硫酸塩に収斂作用があり、お肌を引き締めてくれます。
     シワ・たるみ肌におすすめ。
   *明礬泉の温泉
      明礬温泉(大分県)・微温湯温泉(福島県)・毒沢温泉(長野県)etc...

◇炭酸泉
   ○炭酸ガスの気泡が皮膚表面を刺激して毛細血管を拡張し、ターンオーバーを促進。
   *炭酸泉の温泉
      辰頭温泉(熊本県)・有馬温泉(兵庫県)・湯村温泉(兵庫県)etc...

◇塩化物泉
   ○日本では単純泉に次いで多い泉質。入浴後皮膚表面の蛋白や脂肪と塩分が
     錯塩(錯イオンを含む塩)を形成して皮膚を皮膜状に覆ってくれます。そのため
     皮膚の水分蒸発を防ぎ入浴後の乾燥・かさつきを改善し、滑らかさが持続する
     保湿効果があります。また汗の蒸発を防いでしばらくの間体温を0.2~0.3℃
     高く保つ保温効果があり湯冷めしにくいのも特徴です。
   *塩化物泉の温泉
      指宿温泉郷(鹿児島県)・白浜温泉(和歌山県)・ウトロ温泉(北海道斜里町)etc...

ご紹介した温泉は私の知っている範囲なので他にもたくさんあります。
また、同じ温泉郷でも源泉などの違いで違った泉質の温泉もあるので
行く前に色々調べてみて下さいね。

というわけで、自分の目的に合った泉質によって温泉を選んで行くということも必要ですね。
今年は温泉あまり行けなかった...。

今まで私が行った温泉...北海道~沖縄まで、それぞれの良さがあって
どこが一番とは言えないけれど、特に印象に残っているのはロケーションとか
その他の事もふまえて考えると一番印象に残っているのは
鹿児島の南霧島温泉郷にある『天空の森』...最高の贅沢と快適さを味わうことができました。
調べると、ここは重曹泉(炭酸水素塩泉)だとか。

ここからは、温泉の定義・分類・効果のご紹介

温泉の定義
  ①温度が25℃(湧き出し口)を超えているもの。
    (この25℃と言うのは国によって違うらしいです)
  ②1㎏中に決められた成分総量が1000㎎以上含有されていること。
  ③1㎏中に決められた成分のひとつ以上でそれぞれ設定された
   基準値以上含有されていること。
  *②③の場合、25℃以下でも可。
  *③で定められている成分と基準含有量は
   遊離炭酸(250㎎)・リチウムイオン(1㎎)・ストロンチウムイオン(10㎎)
   バリウムイオン(5㎎)・総鉄イオン(10㎎)・第一マンガンイオン(10㎎)
   臭素イオン(5㎎)・ヨウソイオン(1㎎)・フッ素イオン(2㎎)
   ヒドロひ酸イオン(1.3㎎)・メタ亜ひ酸(1㎎)・総硫黄(1㎎)
   メタホウ酸(5㎎)・メタケイ酸(50㎎)・重炭酸ソーダ(340㎎)
   銅イオン(1㎎)・アルミニウムイオン(100㎎)
   ラドン(20×100億分の1キューリー単位)・ラジウム塩(1×1億分の1㎎)
   副成分としてナトリウム・カルシウム・マグネシウムです。

温泉の分類
   ◇温度による分類
     ①冷鉱泉(25℃未満) ②低温泉(25~34℃)
 ③温泉(34~42℃) ④高温泉(42度以上)
   ◇phによる分類
     ①酸性泉(ph3未満) ②弱酸性泉(ph3~6) ③中性泉(ph6~7.5)
     ④弱アルカリ泉(ph7.5~8.5) ⑤アルカリ泉(ph8.5以上)
      *①の酸性泉で有名なところは秋田県の玉川温泉(ph1.2)・群馬県の草津温泉(ph2.0)
       神経系・循環器系・免疫系など多くの効能がある中で、
       皮膚病(白癬症・ウイダール苔癬・慢性湿疹etc)、慢性の皮膚疾患にいいですよ。
       そして、細胞の活性化と若返りに効果ありって。
       注意することは、温泉地内では空気中の酸性濃度が高いので、長期滞在の場合
       車...金属への錆・腐食に注意ですよ。
      *⑤のアルカリ泉で有名なのは長野県の白馬八方温泉(ph11.3)
       筋肉痛・疲労回復に効果...そして肌がすべすべに...。
   ◇浸透圧による分類
     ①低張泉(溶解物総量1㎏中8g/㎏未満) ②等張泉(同8~10g/㎏)
     ③高張泉(同10g/㎏以上)
      *ビラン局面には刺激の少ない等張泉。水泡や浮腫には高張泉で刺激なく軽減。
   ◇皮膚に対する刺激の強さ
     ①緊張性(酸性泉・硫黄泉・炭酸鉄泉・明礬泉・緑礬泉)・・・刺激が強い
     ②緩和性(単純温泉・食塩泉・重曹泉・芒硝泉・石膏泉・重炭酸土類泉・放射能泉)
   ◇泉質による分類
     ①単純温泉[単純温泉・アルカリ性単純温泉(ph8.5以上)]
     ②二酸化炭素泉[単純二酸化炭素泉(単純炭素泉)]
     ③炭酸水素塩素泉[Ca(Mg)炭酸水素塩素泉(重炭素土類泉)・
Na炭酸水素泉(重曹泉)]
     ④塩化物泉[Na塩化物(食塩泉)]
     ⑤硫酸塩泉[Na硫酸塩泉(芒硝泉)・Ca硫酸塩泉(石膏泉)]
     ⑥含有鉄[鉄泉・Fe炭酸水素塩泉(炭酸鉄泉)・Fe硫酸泉(緑礬泉)]
     ⑦含アルミニウム泉[Al硫酸塩泉(明礬泉)]
     ⑧硫黄泉[硫黄泉(硫黄泉)・硫黄泉一硫化水素型(硫化水素泉)]
     ⑨酸性泉[単純酸性泉・(酸性硫化水素泉・酸性明礬泉・酸性緑礬泉)] 
     ⑩放射線泉[単純放射線泉(ラジウム泉・ラドン泉・トリウム泉)]

温泉の効果
   ◇物理的作用
     温熱効果・浮力効果・水圧効果のみっつ。
     これは、温泉に限らず単なるお風呂(お湯)の作用。
     42℃以上の熱いお湯には神経系・循環器系を興奮させ刺激させる作用があり、
     38℃以下のぬるめのお湯には鎮静・鎮痛作用や神経系・循環器系の興奮を
     押さえる作用があります。
     浮力効果では体重が軽くなって、浴中の運動が行い易くなり、リハビリに適します。
     水圧効果では循環器系・筋肉骨格系の鍛錬に適しています。
   ◇化学作用
     温泉に含まれる様々な成分の作用で、皮膚に直接作用するもの・
     経皮吸収され全身に作用するもの・飲泉によって消化器から吸収され
     全身または消化管そのものに作用するものがあります。
   ◇気候・環境作用
     温泉場の気候(気温・気圧・湿度など)や環境(光線・空気・イオン・フィトンチッド・
     海洋物質など)により、精神安定・鎮静作用があります。
   ◇総合的生体調整作用
     ①生体のリズムの回復。
     ②自律神経の正調作用。
     ③ホルモン系の正調作用。
     ④免疫系の正調作用。
     の4つの作用があり、温泉療養の主たる重要な作用です。

以上の内容は冒頭にも紹介させていただきました東邦大学医学部医学科の
漆畑助教授のお話から引用させていただきました。ありがとうございます。
温泉へのリンクは公共のものを選んでいますので、
場所によっては、温泉の詳細へ直接飛ばないのもあります。こめんなさい。


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sak

☆ulyssenardin36000さん
  ご訪問、nice!ありがとうございます
by sak (2010-11-02 21:57) 

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